症状の鑑別は、患者様の訴えや活動歴、年齢性別などから類推できる症状を、徒手検査の結果をもとに消去法で行っています。
今回自分の肩が悪くなったので興味深く鑑別し
・・・(続きはこちら) 症状の鑑別は、患者様の訴えや活動歴、年齢性別などから類推できる症状を、徒手検査の結果をもとに消去法で行っています。
今回自分の肩が悪くなったので興味深く鑑別していきました。
一ヶ月ほど前から右腕が痛くて挙げる動作が厳しく、仕事に差し支える寸前まで悪くなっていました。
腕で体重を支えて施術部位に圧をかける使い方は日常的に行いますし、休日にはボクシングジムでの練習。スタミナ面での課題に対しての練習で、動き続け腕を振り続けるように頑張っていましたが、加齢で低下した回復力を超える負荷になったようです。
自分の体に起こった症状は検証して仕事に生かさなければもったいない。主観で症状を鑑別できる機会は貴重で、面白いものでもあります。
肩関節は前に挙げても、横や後ろに挙げても痛いですが、関節内部で引っかかる感覚は無く、動作初期の独特の問題もみられないため腱板は除外。大きな外傷原因も無く、肩関節自体の炎症も無いと思われます。
痛みがある部位は、肩関節の主動作筋である三角筋です。腕を挙げ続けているのが明確につらく、時間経過で支えきれなくなります。動作自体にも強い痛みが生じます。
これが神経原因であれば筋力低下や筋の萎縮が起こるはずですが、そんな事は無くむしろパンパンに張っています。皮膚の感覚麻痺もありません。
腕の痛みの原因として言及されることの多い首での神経根圧迫症状ですが、頭を上に向け、右に傾げて骨間の神経通り道を狭くするも症状に変化はありません。
筋肉を動かす神経、感覚を司る神経どちらとも原因では無いようです。
最後に肩関節を後ろに伸ばすと触れることができる、肩峰下滑液包という潤滑装置の炎症があるか。若干の圧痛はあるものの、炎症を認めるほどではありません。ですが筋肉の緊張によって腕の骨が引き上げられ動作の遊びが少なくなっている可能性があり、今後炎症が現れるかもしれません。
ここまで検証して、今回の原因は三角筋それ自体。加齢で低下した回復量に対して負荷をかけすぎて起こった筋筋膜性疼痛であるようです。
これ以上の悪化は仕事を継続できなくなってしまうため、腕に負荷のかかる運動量を減らして回復を稼ぐことにしました。
結果として一月ほど運動量を減らし、体重は増えてしまいましたが肩の痛みは軽減しました。ランニングなどは継続していましたが体力持久力も大きく低下しているはずです。ここから再度、体を運動に適応させていく必要があります。今回も勉強になりました。
アスリートや日常的に運動をされている方々は練習量を減らすことを恐れてしまいがちです。
ですが怪我や体の痛みの原因によっては、その動作を休止して頂く必要もあります。
10代の旺盛な回復力があれば、原因動作を続けながら回復が間に合ってしまうこともありますが、年代が上がるに連れそれは難しくなっていきます。
痛みと付き合いながら運動を続けていくのか。状態を回復させて良いパフォーマンスを取り戻すのか。
はやかわ接骨院では患者様に状態をきちんと説明し、ご理解を頂いた上での選択をして頂けるよう、しっかりとした症状説明を心がけています。
スポーツ活動などでお体の痛みが生じてしまった方、酷くなる前にぜひはやかわ接骨院にご相談くださいね。
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